Staff essay
Essay
あたたかい「がんばって」
私がゆたかカレッジに出会って半年、期間にしては本当に短いですが、その短い期間でも学生たちといろいろな話をしました。授業中は真剣に、休憩時間は楽しく、毎日数え切れないはどの言葉を交わしているゆたかカレッジの学生たち。
目が合えば優しく声をかけてくれたり、時には自分の意見をカいっぱいにぶつけてくれたり。ゆたかカレッジ勤務は毎日が新しい発見の連続です。先日も、またひとつ素敵な一面を見せてくれた学生がいました。
その日、私は少し体調が悪く苦しそうに(見えたのだと思います)階段を上がっていました。すると…、静かに、ひとりの学生が私の腕をもち、付き添って階段を上がってくれました。
自分よりも背の大きな私を精いっぱい助けようとするその姿はとても逞しく、私の胸は温かくなりました。普段の彼は、まだまだ自分の気持ちが抑えきれず支援教員と話をしたり、自分の思い通りにならないことがあるとふてくされた態度をとってしまう、そんな学生でした。
そんな彼が見せてくれた逞しい一面。それも、授業中でも活動時間でもない誰も見ていない時間に、苦しんでいる相手を助けようとするまっすぐな誠実さ。ぎゅっと私の手を取り階段を上がっていくしっかりした足取り。足取りの重い私に「がんばって」と何回も声をかけてくれる優しさ。
彼が見せてくれた新しい一面に驚きながらも、嬉しい気持ちと同時に「ありがとう」という気持ちが心の中にいっばいに込み上げてきました。これからも、彼の温かい行動がたくさんの人を笑顔に変えていくのだろうと、彼のこれからがますます楽しみになりました。
(SK)