Staff essay
Essay
自分を見つめるということ
ゆたかカレッジが始まり3年。次年度で早くも4年生になる学生がいます。
上下関係ができ、小さな社会がゆたかカレッジにもできてきました。「さあ、学生生活を満喫するぞ〜」といっても最初はうまくいかないのがゆたかカレッジ。学生たちは対人関係、コミュニケーションに課題が多い学生が多く、なかなかお互いの距離感や適切なコミュニケーションの取り方、相手の気持ちがわかりませんでした。
その中でADHDの特性を持つAさんは、いわゆるキレやすく、自分はいいけど他者がするのはダメ!といった感じの学生でした。少しでも苦手感情を持つと終始その人が気になり、いやなところ、気になる部分を探しては指摘し怒り、時にはつかみかかったりしていました。
次年度その学生は3年生。今では、たまにキレることもありますが、直接その人にあたるのではなく支援教員に訴えてきたり、自分の行動を振り返ったりすることができるようになりました。また楽しみのために頑張ったり、ストレスを発散できる日を持ったりして、対人関係のトラブルはぐんと減りました。
この2年で何があったのでしょうか。一言でいうと一番はAさんの頑張りです。自分自身の課題を、苦しいながらもしっかりと受け止め、将来を見つめ、少しずつ少しずつ成長していくことができたのです。
正直、支援教員もAさんのためにどう支援したらよいか、每日話し合いの連続でしたが、今、Aさんの笑顔をほぼ毎日見ることができ、うれしく思う、今日この頃です。
(NC)