《福祉コラムVol.53》知的障害の認定基準。確認方法は?様々解説!
2022.11.29
知的障害という言葉は聞いたことがありますが、どのように認定されているかご存知でしょうか。
自分の子は、知的障害かもしれないと言われたけれど詳しい認定基準を知りたい、という方も多くいます。
この記事では、知的障害についてから認定基準や、どのように認定していくかをまとめていきます。
知的障害とは?
18歳以下で、知的能力と社会生活への適応能力が低いことで、日常生活に困難が生じている状態のことを示します。
知的障害の原因
原因は明確にはわかっていません。
しかし、少しずつ原因の究明はされてきています。
出生前、新生児早期、出生後に分けてまとめていきます。
出生前
内的原因:遺伝子や染色体異常により起こる原因。
外的原因:母体の感染症、薬物の影響、外傷などによって起こる原因。
新生児早期
出産トラブルなどにより低酸素や、循環障害などが起きたことによる原因。
これは、医療の進歩と共に少しずつなくなっている。
出生後
交通事故などによる頭部外傷、感染症、虐待や不適切な養育環境が原因。
知的障害にはレベルがある
知的障害は、知能検査と適応能力をみて総合的に判断していきます。
お住まいの役所によっては、区分けの仕方が異なるかもしれません。
そのため、一般的に言われている4種類の区分について説明していきます。
- 軽度:読み書き、計算、時間、金銭などの概念を理解することは難しいが支援があればできます。
- 中等度:幼児期の早い時期から言葉の遅れがみられます。概念の理解は小学生くらいの年齢にとどまり、常に支援が必要になります。
- 重度:読み書き、金銭などの概念はほとんど理解ができません。言葉の遅れなどから早めに気づかれ、専門の人たちが支援をしてくれます。生涯を通じて、支援が必要になります。
- 最重度:生活全般で、多くの領域にて常に支援が必要になります。身振りや単語など、コミュニケーションを理解することが難しいです。重い身体障害や、てんかんなどを伴っている場合があります。
どのようにして知的障害の認定がもらえるのか
知的障害は、年齢によって認定を行う場所が変わります。
18歳以下なら「児童相談所」、18歳以上なら「知的障害者更生相談所」になります。
また、知的障害の認定を行うためにいくつかの検査を受けます。
知能検査、IQを数値として明らかにします。
ただ、知能検査だけでその人が知的障害を持っていると判断はできません。
そのため、日常生活や社会生活への適応能力もみていきます。
この適応能力は、同年齢の人たちと比べてどのくらい低いのかを基準にみていきます。
これらを総合的に見て、知的障害の認定を行っていきます。
まとめ
知的障害の認定基準についてまとめていきます。
- 知的障害とは18歳以下で、知的能力と社会生活への適応能力が低いことで、日常生活に困難が生じている状態のこと。
- 知的障害の原因は、まだ解明されていない部分はあるが、出生前から新生児早期によってこれではないか、という原因は少しずつ究明されている。
- 知的障害には、4種類に区分けされる。軽度・中等度・重度・最重度に分けられる。
- 知的障害の認定をする際に、知能検査(IQ)だけではなく日常生活や社会生活を送る上での適応能力の総合で判断する。
知的障害を認定するには、いくつかの検査を受ける必要があります。
また、年齢も関係してくるため大変な道筋になります。
しかし、住んでいる自治体によって異なることも多いため詳しくはお住まいの役所に問い合わせてみるのが一番です。
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